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他人ことはよく見えても、自分は・・・

夜を外食で済ますとき、「食べた後本を読める場所」という目で店を選ぶことが増えている。
家にいるときより、本を読むペースが断然早いためだ。

このとき、周りの目を気にせず、読むことに集中しているのだが、今日は、ページをめくりながら近くのテーブルで交わされている会話が気になってしまった。

座っていたのは、男女2人組。おそらく2人とも私より年上かな、という雰囲気。この2人が夫婦か、恋人同士か、それとも仕事仲間なのか、それはわからなかったが、気になったこととは特に関係ないので置いておく。

食事の習慣が話題だったのだろう。パスタを食べながら、サイドメニューでついていたパンをソースにつけて食べている男性。曰く、「向こうでは、ソースも残さずに食べるのが礼儀なんだ」と。

ん?そうなのか?
確かに、ソースまで残さず、皿が綺麗になるまで食べてもらえるなら、料理を出した方も嬉しいと思うのだろうと推測はできるが、礼儀とまで言い切れるのかなぁ・・・。素朴な疑問は残るが、機会があったら確認しよう、と聞き流しておく。

話の中身より気になったのは、そんな話をする男性の姿勢。
足を組んで(これは癖があるから仕方ないところもあるか)前かがみになり、左手はテーブルの下に隠した状態。傍から見てて好感の持てる風ではなかった。


とまぁ、他人のやることについては、客観的に見えるし気になることもどんどんと出てくる。特に「できていないこと」への指摘は、マスコミに取り上げられた政治家や企業への、「いわゆる辛口批評」といった形で、得意とする人は多いのではないだろうか(私も含めて)。

ところが、私が食事している時の姿、人からはどう映っているだろう、とわが身を振り返った次の瞬間、思わず背筋が伸びた。そう。私も、きっと「何あの人の食べる時の姿勢」と思われている存在だったのだろう。

食事の前に立ち寄った書店で、偶然手に取った本で、最初に開いたページに書いてあったのは、「我以外皆師也」の一言であった。反面教師の場合も含めて、どんな人からも教えられる(気づかされる)ことは多いよな、という思いを新たにしたのであった。