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言葉は平易だが中身は深い

池田晶子著「14歳からの哲学」を読んでみた。

タイトルの通り、14歳に向けて書かれた本であり、易しい言葉で、しかも一言一言語りかけるようにして綴られているが、その中身は、池田さんがあとがきに「内容的なレベルは少しも落としていません」と書かれているように、22年前に14歳を通り越した私も「ん?」と考えながら読める内容だった。

働くようになると、日々の仕事や日常生活をこなすのが精一杯で、本来は折に触れて考えねばならないのだができていないこと。そんなことたちで満たされていた。

サブタイトルに「考えるための教科書」とあるが、日常生活に埋没しないための教科書として、ときには繰り返し手に取りたい、と思った1冊であった。

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著者の池田さんは、残念ながらつい先ごろ亡くなられた。その一報を友人のBlogで目にし、偶然立ち寄った書店で平積みされているのを見かけて手に取ったのが、この本との出会いだった。