プログラム変更で得た幸運

一昨年、昨年に引き続き、東京国際フォーラムで催されている、La Folle Journee au Japon 2009に行ってきた。

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今年のテーマは「バッハとヨーロッパ」。昨年のLa Folle Journee au Japonの際に放送された、OTTAVAの特別番組にミシェル・コルボが出演して、次年(つまり今年)の企画について意欲的な発言をされていたことから、強い関心を持っていたものの、昨秋の転勤等々ですっかり諦めていたのだった。

やっぱり行こう、と決めたのは、以前の投稿にも書いたとおり、GW直前でのこと。チケットはほとんどSold Outだったが、なんとか2公演のチケットを購入することができた。

そのうちの1公演は、当初「メサイヤ」が演奏される予定だったところを、経済的事情で(おそらく、日本に来る旅費の捻出が難しくなったのだろう。合唱団員もおり大人数になるから)取りやめになり、この企画の仕掛け人ルネ・マルタン氏が一押しの演奏家たちを呼んで、1曲ずつ演奏してもらう、という企画だった。

「メサイヤ」取りやめでチケットの払い戻しが出たおかげで、私はおこぼれにあずかることができたのだろう。
終了時間未定で21時に始まった公演。終わってみれば23時になっていた。(La Folle Journee au Japonの公演は、1時間以内で終わるものが一般的である。 さすがにマタイ、ヨハネ、ロ短調ミサの場合は別だが)

これだけまとまってバッハの曲を聴くのは初めてであり、どの曲も満足だった。特に度肝を抜かれたのは、小曽根真と中川英二郎による、ピアノとトロンボーンでのバッハ作品をもとにした即興演奏である。

途中までは楽譜を準備していたようだが、中盤になって譜めくりの人が楽譜をたたんでしまい、「ん、これで終わりか?」と思ったら、そこからが聴きどころであった。お互いに「どう出るか」を探りながら(のように思われた)の真剣勝負。おそらくこれまでジャズをそれほど聴いていなかったであろう多くの観客たちも、最も興奮するひと時となった。

いわゆるクラシック通の人にとっては、邪道と思われる演奏だったかもしれないが、こういう聴かせ方もありだよな、と思えるのだった。
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